小児歯科

小児歯科専門医の立場から

小児歯科

子供の虫歯と健康について


・発育への影響があります。むし歯が痛むと食欲がおちます。特に育ち盛りの時期に、むし歯の多い子供と少ない子供では発育の差が顕著に出てきます。

・むし歯が原因の微熱が続いたり、リンパ腺が腫れて体のあちこちに炎症を起こしたりすることがあります。

・むし歯がひどかったり、歯並びが悪かったりすると、正しい発音で話すことが困難になり、人前に出ても引け目を感じ、内向的な性格になることがあります。

・乳歯にむし歯があると永久歯との生え替わりがうまくいかず、歯並びが悪くなることがあります。歯並びが悪くなるとかみ合わせが悪くなり、あごの発達や顔の輪郭形成に悪影響を及ぼします。 乳歯の虫歯を放っておくと人の歯は一生に一度だけ生え替わります。乳歯は生え替わるからといっておろそかにしてはいけません。永久歯に生え替わるまでの重要な役割があります。あごの発達、顔の輪郭の形成、身体の発育、永久歯の歯ならびなどに影響します。 乳歯のむし歯は永久歯の歯並びを悪くします。また、かみ合わせが悪くなる(不正咬合)原因にもなります。このように、乳歯と永久歯は密接な関わりがあります。乳歯のむし歯を放っておくと、永久歯に悪い影響が出てこの先ずっと歯のことで苦しむことになりかねませんので早めの治療を心がけて下さい。

虫歯治療後の注意

虫歯治療が終了したら、またむし歯にならないように次のことに注意して下さい。


・正しい歯みがきをしましょう。むし歯は食べ物の残りカスが原因になることがほとんどです。毎食後正しい歯みがきをするように心がけましょう。

・アメ、キャラメル、ガム、チョコレートなどや、甘い飲み物はなるべく避けましょう。糖分はハチミツや果糖からとった方がむし歯になりづらいです。

・やさい、くだもの、牛乳、お茶などのほか、体によい食べ物や飲み物は歯にとってもよいものです。意識してとるようにしましょう。

・今後少しでも歯が痛くなったり、詰めていたものがとれたりしたらすぐにご連絡下さい。放っておくとまたむし歯になってしまいます。定期検査を受けましょう。

6歳臼歯について

永久歯の第1大臼歯のことを一般的に6才臼歯といいます。この6才臼歯は永久歯の中で最も早く生えてくる歯で、6才くらいに生えてくるのでこのように呼ばれています。 6才臼歯は永久歯の中で一番始めに生えてきて、上と下の歯の噛み合わせを決定します。6才臼歯が正しい場所に生えてこないと、次に生えてくる歯の歯並び、顔の形、噛み合わせに悪い影響を及ぼします。 乳歯の1番奥のさらに奥に生えてくるので歯ブラシが届きづらくなります。そのため、みがき残しが多くなります。また、生え始めの時期はエナメル質も柔らかく、酸にとても弱い状態なのでむし歯になりやすくなります。